すべての人は畑さんである.
証明:
いきなり, すべての人が畑さんであることを証明するのは難しい. そこで補題として,
『「すべての人は畑さんである」または「畑さんはこの世に一人もいない」』
を証明する.
補題の証明:
この世に何人の人間がいるかわからないが, その人数が自然数であることは自明である.
そこで, 任意のnに対してn人の人間の集団が命題を満たすことを示せば十分である.
これを数学的帰納法を用いて示す.
本命題の証明:
この世に少なくとも一人畑さんがいることは自明である.
(少なくとも私は畑さんと呼ばれる人を知っている)
したがって, 補題により, すべての人は畑さんである //証明終了
100円のお茶と100円のコーヒーが売られており, 手元に丁度100円あるとする. このとき, お茶とコーヒーの両方を買うことができる
証明:
「お茶とコーヒーの両方を買うことができる」とは,
命題の構造を厳密に見ると「お茶を買うことができ, かつコーヒーを買うことができる」ということである.
100円持っているのだから, 「お茶を買うことができる」
また, 100円持っているのだから, 「コーヒーを買うことができる」
「お茶を買うことができる」と「コーヒーを買うことができる」が共に真なのだから,
「お茶を買うことができる」∧「コーヒーを買うことができる」も真.
したがって「お茶を買うことができ, かつコーヒーを買うことができる」
ゆえに100円あればお茶とコーヒーの両方を買うことができる. //証明終了
以下の条件を満たすゲームは先手必勝法が存在するか 後手必勝法が存在するかのいずれかである.
証明:
「先手必勝法が存在する」とはどういうことか, 式に書いてみよう. これは,
「∃x1.∀y1. … ∃xn.∀yn.(f(x1,y1,…,xn,yn)=先手の勝ち)」
と書き表すことができる.
「先手必勝法が存在しないならば後手必勝法が存在する」を示せば
本命題を示したことになるので, この式を否定した式から, 後手必勝法の存在
が導ければ十分である.
「先手必勝法が存在しない」とは,
「¬∃x1.∀y1. … ∃xn.∀yn.(f(x1,y1,…,xn,yn)=先手の勝ち)」ということである
この式を変形すると,
= ∀x1.¬∀y1. … ∃xn.∀yn.(f(x1,y1,…,xn,yn)=先手の勝ち)
= ∀x1.∃y1.¬∃x2.… ∃xn.∀yn.(f(x1,y1,…,xn,yn)=先手の勝ち)
…
= ∀x1.∃y1.… ∀xn.∃yn.¬(f(x1,y1,…,xn,yn)=先手の勝ち)
となる. 条件(ゲームのルール)により, ¬(f(x1,y1,…,xn,yn)=先手の勝ち)は
f(x1,y1,…,xn,yn)=後手の勝ち を意味する.
したがって,
∀x1.∃y1.… ∀xn.∃yn.(f(x1,y1,…,xn,yn)=後手の勝ち)が成り立つ.
この式は後手必勝法の存在を意味する. //証明終了
上の条件を満たすゲームについて,
先手必勝法が存在し, かつプレイすると必ず後手が勝つようなゲーム
が存在する.
証明:
集合Sとして, 実数全体の集合, nとして1をとる.
f(x,y)として, 「xが選択不能ならば先手の勝ち, xが選択可能ならば後手の勝ち」
というゲームを考えればよい. //証明終了
以下の補題を示す.
補題1:自明.
補題2:自明.
補題3の証明:
(A⊃B)∧(C⊃D)が偽の時は全体が真である.
したがって(A⊃B)∧(C⊃D)が真のときのみ考える.
BもしくはDが真の時は全体が真である.
したがってB,Dが共に偽のときのみ考える.
このとき, A, Cは共に偽である. ゆえに全体は真である. //証明終了
本命題の証明:
補題3の命題において,
Aとして「大里くんは京都にいる」,
Bとして「大里くんは関西にいる」,
Cとして「大里くんは東京にいる」,
Dとして「大里くんは関東にいる」とする.
補題1,2より, 「大里くんが京都にいるなら関西にいる」かつ「大里くんが東京にいるなら関東にいる」が成り立つ.
したがって, 「大里くんが京都にいるなら関東にいる」または「大里くんが東京にいるなら関西にいる」が成り立つ. //証明終了
サンタが存在するとすれば, サンタは存在する.
サンタが存在しないとすれば, (※) は正しくない. したがって「(※)が正しいならばサンタは存在する」は正しい. これは (※) そのものであるから, (※) は正しい. これは矛盾であるから, サンタは存在する. //証明終了
※ 自己言及ってずるい. というわけで「その2」もあります.※ コメント:せっかくだから気前よくサンタが 1万人いることを示しちゃいましょう.
まず, 補題として「((A⊃B)⊃A)⊃A」 を示す.A が真のとき, 全体は明らかに真であるから, A が偽のときのみ考えれば良い. A が偽のとき, A⊃B は B によらずに真であるから, (A⊃B)⊃A は偽. よって全体は真.
A として, 「サンタは1万人いる」, B として, 「サンタは(存在するとしても)高々一人である」, とする.
A⊃B は明らかに偽なので, (A⊃B)⊃A は真である. 補題により, ((A⊃B)⊃A)⊃A であるから, A は真である. よって サンタは1万人存在する. //証明終了